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健康増進法の全面施行に伴う「受動喫煙防止対策」について

2020/3/28

2020年1月23日に「職場における受動喫煙防止対策」というテーマで研修会を開催させていただきました。私自身この時に感じたのは、どの方向で受動喫煙防止対策を取ってゆくべきか迷っていらっしゃる企業様があるということです。
4月1日より健康増進法が全面施行され、屋内施設は「原則禁煙」が義務づけられ、施設の種類により喫煙できる場所がきめられます。また、喫煙できる場所には、20歳未満の人の立ち入りの禁止、喫煙場所には指定された標識の掲示が義務づけられます。

ここでいう施設は

[1]飲食店(飲食店・既存の経営規模の小さな飲食店への経過措置を含む)
[2]病院・学校(学校・児童福祉施設、病院・診療所、行政機関の庁舎等)
[3]上記以外のすべての施設
となります。
もう少しまとめてみますと、

●第一種施設(学校・児童福祉施設、病院・診療所、行政機関の庁舎等)
→原則敷地内禁煙
ただし、屋外で受動喫煙を防止するために必要な措置がとられた場所に喫煙所を設置することができる。20歳未満の者の立ち入り禁止。2019年7月1日施行。
→屋外喫煙場所設置可
●第二種施設(事務所、工場、ホテル、旅館、飲食店など)
→原則屋内禁煙
ただし、屋内に喫煙専用室・加熱式たばこ専用室の設置は可能。屋外の喫煙所設置も可能。20歳未満の者の立ち入り禁止。2020年4月1日施行。
→喫煙専用室・加熱式たばこ専用室設置可
●既存の小規模飲食店の経過措置
資本金5000万円以下、客室面積100㎡以下の店舗では喫煙可能
ただし、次の条件がある。
(1)2020年4月1日時点で、営業している飲食店であること。
(2)喫煙可能である旨の掲示義務。
(3)客、従業員ともに20歳未満の者の立ち入り禁止。喫煙専用室と同等の煙流失防止措置が取られている場合は、非喫煙スペースへの20歳未満の者の立ち入りは可能。
加熱式たばこに関して新たに次のような取り扱いになりました。
<加熱式たばこ>…加熱式たばこの健康影響の知見が少ないため、経過措置として加熱式たばこ専用室設置を認め、その中では飲食等を認める。この中では紙巻きたばこは喫煙禁止。ただし、その旨掲示が必要。20歳未満の者の立ち入り禁止。

私が一番多く相談を受けるのは[3]の施設で製造業です。労働安全衛生法では職場の受動喫煙防止は努力義務です。(労働安全衛生法第68条の2受動喫煙防止)愛煙家の事業主の方も沢山いらっしゃって、どこで快適に喫煙するか検討されている事業場もあります。
この場合、具体的な対策のすすめ方については「職場における受動喫煙防止対策のためのガイドライン」が令和元年7月1日付けで示されていますので確認をお願いしています。基本的には、まず喫煙が健康に及ぼす悪影響を認識していただきたいと思います。


職場における受動喫煙防止対策のためのガイドライン(PDF)【厚生労働省サイト】

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